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呼吸器外科の診療受付時間・診療内容

研究の意義:

がん細胞の進行経路としては、腫瘍そのものが増大し周囲へ進展するもの(局所浸潤)、リンパの流れに沿ってリンパ節へ移動する経路(リンパ行性転移)、および血液の流れに乗り他の離れた内臓に移動する経路(血行性転移)の3通りがあります。肺がんの標準手術は腫瘍のある肺葉の切除と周囲リンパ節の切除(リンパ節郭清)です。この手術により取り除かれたリンパ節を病理検査し、がん細胞の有無を顕微鏡で調べて、最終的な病気の進行度(病期)が決定されます。この病期により、手術後の補助治療として化学療法や放射線治療をお勧めすることがあります。しかし、顕微鏡で調べる病理検査には限界があり、非常に小さながん細胞の転移を検出できない可能性があることが最近わかってきました。このような小さな転移を、がん細胞に特異的な遺伝子を増幅することにより検出し、より正確な病期診断をしようと考えております。

研究の目的:

新しい遺伝子増幅法を用いて短時間でごくわずかのリンパ節転移を検出することにより、個々の患者さんに適したテーラーメイド医療を提供することを目的としています。

研究の方法:

手術のときに切除した腫瘍組織とリンパ節の一部を用いて、通常の病理検査とは別にがんに特異的ないくつかの遺伝子を増幅することによりがん細胞の有無を調べます。遺伝子の増幅にはOne Step Nucleic Acid Amplification (OSNA)法という方法を用います。当院で肺癌手術時に切除された腫瘍組織における分子発現を調べます。

研究の対象に該当する患者さんへ:

患者様の外科切除材料の一部は検査のために外部の研究機関に提出されますが、個人情報を含めたプライバシーは厳守いたします。本研究に関わる費用は研究費でまかなわれますので患者さんにご負担いただくことはありません。ただし、手術・入院等の治療費は健康保険で認可されていますので通常診療の費用となります。ご自身のデータを研究に使ってほしくないとお考えの場合には、下記にご連絡ください。ただし、すでに発表済みなどで必ずしもご要望に添えない場合もあることをご了承ください。

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