TOP > ご案内 > 心臓ホルモン(ANP、ハンプ)についてのお問い合わせに対する回答

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  1. ハンプは、現在、心不全に対する投与の適応しかなく、がんには保険適応されません。
  2. 臨床研究を実施している施設は大阪大学医学部附属病院(吹田市)及び国立病院機構刀根山病院(豊中市)ですが、がん患者さんに対してハンプを使用しているのではありません。あくまで心臓の負担を軽減することを目的とした臨床研究として実施しております。
  3. 臨床研究の適応基準として、心臓が元々悪い方、もしくは潜在的に心臓に負担がかかっていることが手術前検査で判明した方(心不全の指標であるBNPという数値でおよそ判断しております)等であり、主治医が適応ありと判断した場合、使用されることになります。
  4. 主な目的は、ハンプを使用することによって、心臓の負担を軽くし、様々な術後の合併症を減らすことです。がんの転移を減らすことを目指したものではありません。大阪大学呼吸器外科のホームページで「ハンプの肺癌および肺組織への影響」という研究が掲載されていますが、これは切除された肺がん組織を用いた研究であって、肺がん患者さん全体に対するハンプ投与を指すものではございません。
  5. 公表された研究内容は、あくまでマウスの動物実験で肺がん、乳がん、大腸がん、皮膚がんでのハンプのがん転移抑制効果を示したもので、現段階では、肺がんに限らず他の悪性腫瘍でも、癌の治療を目的とした人に対する投与は倫理的にできない状況です。
  6. 今後、“がん患者さん”に対するハンプ投与の臨床試験を実施予定ですが、現在のところ計画段階であり詳細はまだ決定しておりません。なるべく早くに実施したいと考えております。
大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器外科学
教授 奥村明之進


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